【転職体験談】免許制度のせいで乗るトラックがない?そりゃ人手不足の業界になるわけだよね!

初めまして。エスティーと申します。
現在トラック運転手として1年3か月になります。
年齢は27歳、男性です。

前職は営業マンをしていたのですが、トラック運転手を目指したきっかけを単刀直入に言うと、お客様、上司、同僚、すべてと喋る意欲すらなくなるほどに嫌気がさしていたからです。

ありきたりですが、

  • こなせば毎月青天井に上がるノルマ
  • 仲間の同僚すらライバル
  • 意地悪なお客様には無理難題を言われる
  • 優しい人間味あるお客様にはお金を使っていただくことになる

出口が見えなくなってしまいました。

成果を出しても次はもっと頑張らなくてはいけないのです。 とにかく当時は人と関わりたくない気持ちが強かったです。

なのですぐ思い浮かんだのがトラック運転手でした。トラック運転手は一人でできる仕事のイメージがありましたから。

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1.転職前にイメージしていたトラック運転手のお仕事

私が思うトラック運転手のイメージは…

・人と接する時間が少ない
・明確な目的の業務(安全に確実に荷物を運ぶ)
・給料が高い¥¥¥

ざっとこんなイメージです。

もともと営業マンなこともあり、車の運転は毎日してましたので慣れていました。

もちろん肉体仕事ですし、労働時間も長い、甘い業界ではないと思いながらも、飛び込む覚悟はあったので、すぐ決めました。

2.免許制度の壁

正直に言うと運送業界への転職活動は楽だと思っていました。私は若く、運転経験はあり、引く手数多だろうと自信過剰になっていました。

しかし転職活動をして、自分が思っていたイメージと合っている部分、違う部分の両方がありました。

運送業界では若さは有利

まず若さ、これはめちゃくちゃ強いことは感じました。

やはり面接に行けば大抵年齢層が高めです。
まず20代はあまり見かけませんでした。

体力、覚えの良さ、長く雇える雇用。
とにかくそれはどこの業界も同じでしょうが、運送業界は顕著です。

ただ、それでもトラック運送業は人手不足なので、逆に40代、50代の方が未経験でも雇ってもらえるチャンスのある業界のようです。

私が現在働いてる職場も私の後に40代未経験の方を採用して、業務をこなされています。

社会の受け皿と言ったら失礼ですが、年齢に関係なく採用が当たり前の業界です。ただ、後ほど書きますが、いろんな方がいます。

免許制度の欠点を感じた

逆にイメージと違った部分は、ずばり免許制度です。

私は18歳ですぐに免許をとったのですが、なんと私の免許では2tトラックすら乗れませんでした。

運送会社も免許が対応してないトラックに乗らせるわけにはいきません。

「ここで働きたい!」

そう思っても免許ではじかれてしまうことが多々ありました。

昔の免許は普通免許で4tトラックまで乗れたらしいですが、今の普通車免許ではハイエースですらサイズによってはアウトです。

これでは若い世代がやらないのも当たり前です。

3.運転手になろうとしたらお金と時間がかかる仕事

トラック運送会社に働く意思があっても、新たに免許を取りに行かなくては出来きません。つまり、若い人がトラック運転手になるためには、始める前に時間とお金がかかってしまう仕事なのです。

私の希望した職場は・準中型免許。
最低、これがなくては乗れるトラックはありませんでした。

採用担当に応募した後の電話で「あなたの免許ではうちで乗れるトラックがない」と言われました。

でも、そこで働きたかったんです。

それなら面接をしていただいて「免許を取ったら採用してほしい」とお願いしました。

「もし免許がとれたら採用する。」

後日の面接で言っていただき、私は8年ぶりくらいに自動車学校に通うことが決まりました。

働く前にお金がかかる業界

免許自体はそんなに高度なものではなく、準中型とはせいぜい2tトラックに乗るための免許です。

免許制度は、現在、

  • 普通免許
  • 準中型免許
  • 中型免許
  • 大型免許

の区分になります。

昔の免許では、普通免許で中型区分のトラックも大抵乗れたみたいです。

現在は、区分が細かく無駄な費用も掛かります。

私は普通免許を持っていますが、それでも準中型をとる為に約10万の費用がかかりました。免許を取得する時間は、(今回は合宿にしたのですが)5日かかりました。

10万の出費は決して安くはないです。
未経験でも、本気で運送業界に飛び込む覚悟がなければ出せない金額だと思いました。

運送会社も運転手も、いまの免許制度に不満を持っている話を耳にしますが、身を持って体験することができました苦笑

4.トラック運送のお仕事

では、本題のトラック運転手の話に入りたいと思います。

業務内容ですが、当然、運転業務が主です。ただ、トラックドライバーといっても車両サイズ、積み荷形態、輸送距離によって仕事内容は様々です。

まずは車両サイズ。

当然、大きなトラックほど荷物はたくさん積めます。
でも大きいトラック=大変というわけではありません。

その理由が積み荷形態です。

我々の業界ではまとまって機械でトラックに荷物を乗り降りできる方法をパレット積み、一つ一つ段ボールなどを積んでいくことをバラ積みといいます。

大きいトラックであれば基本的にはパレット積みです。

逆に小さいトラックではバラ積みが多く、バラ積みの場合は手下ろし、つまり力仕事になります。私は荷物の形態上基本バラ積みでトラックの荷台が満載になるまで手で積んでいます。

もちろん客先でも手下ろしです。

トラックは2tと小さいのですがかなりの力仕事です。

ちなみに私の配送先は会社から近場なのでせいぜい隣の県くらいまでで、もちろん日帰りです。

5.自分に合った仕事内容を選ぶ

長距離運転の方は何日もかけて全国どこにも行きます。

なので、毎日しっかり帰りたい私は今のところ長距離は考えてません。

一日の私の仕事の流れを簡単に書きます。

・6時出勤
・1便を13時くらいまでに5件ほど納品を終えます。
・14時くらいに帰社、もう一度積み込みをして2便目です。
・16時までに大抵納品を終え帰社、翌日の1便目の積み込みを17時くらいまでには終わらせ退社します。

このルーティンです。

もちろん道路事情などで帰宅時間は多少左右されますが、私の会社はそれも残業代になります。なので渋滞が苦痛には感じません。

そういった事も会社により違うため、しっかり面接などで確認したほうがいいポイントだと思います。

6.トラック運転手になって楽しいこと・辛かったこと

現在ドライバー歴1年程度とまだまだ駆け出しの自分には全てを理解できているとは思いません。

ですが、辛いこと楽しいこと苦しいこと1年で沢山感じましたのでお伝えしたいと思います。

・楽しいこと

楽しいと言うのかわからないのですが、私は正直前職を辞めた後、他人と極力同じ空間にいたくない、会話も面倒になってしまっていたので、99%一人の時間の車内がすごくリラックスできます。

ただ、以前の職場ではお客さんより、どちらかというと社内の人間のほうが苦手でしたが、現在の職場のドライバー同士は全員めちゃくちゃ仲良しです。

それは、全員、基本一人でいたい人の集まりだからと思っています。

ドライバーの業務内容にもよると思いますが、私の職場の場合、会社にいる時間は1日2時間程度です。

会社に滞在してる時間も積み下ろしの作業で忙しく、喋ってる時間もありません。なので顔を合わす時間も少なく、それが人間嫌いのドライバー同士にはちょうどいい距離感になっていると私は感じます。

ですが、稀に運転中必ず電話をかけてくるドライバーもいるみたいです。

一人の仕事だけど常に誰かと喋っていたい、という意味不明な方もいると聞きます。ただやはり基本的にはたくさん喋ったりするのが苦手な方が多いのは間違いありません。

・給料がいい

あと良い点として給料が良いです(私の金銭感覚では)

残業は最低でも月40時間はありますが、毎月手取りで26万円あります。年収で420万です。

人によっては残業40時間は多すぎると思う人もいると思いますが、40時間は運送業界では少ないほうです。転職活動の際、面接に10社ほど行きましたが、60時間はある企業が多い印象です。

ただし給料は上がりません。

50歳の主任と私の給料に差はありません。
言い方は悪いですがよっぽどでなければ誰がやっても業務内容は同じです。

もちろんクレームが多い、仕事が遅い、多少の差はありますがそれはどんな仕事も同じでしょう。

辛いこと

次に辛いこと、大変なことは山ほどあります(笑)

・横柄な態度のフォークマン

ドライバーは客先では無下に扱われます。

とくに客先に荷物を持っていく際、挨拶しても無視は日常茶飯事、平気で怒鳴られます。

基本的に客先にはフォークマンという荷物を仕分ける担当の方がいるのですが、なぜか先生のような、その場を支配している気になっているのか、フォークマンは自分は偉いと勘違いしてしまっている人が多いように感じます。

慣れたら気にはなりませんが、最初はどこに行ってもこのフォークマンに正直むかつきました。割り切れるならいいですが、ドライバーも人間です。イライラしてる時くらいあります。

とにかく乱暴で口が悪い、柄が悪い、正直そんな人も多いので常に受け流せる人でないと、毎日喧嘩になってしまいます。

ただ、たまにいる優しいフォークマンの方が救いです(笑)

・自分勝手な自転車、歩行者、ドライバー

最近、本当に運転マナーの悪い自転車が増えています。

歩道に出たり、車道に出たりと、安全確認もせずに気ままに運転しているので、こちらが気を使わないとおそらく毎日ひいてしまいます。

歩行者も「トラックが停まる前提」だったり、安全確認もせずにとつぜん車道を横断したりすることがあります。

ドライバーは車間が近かったり、信号無視や割り込みととにかく気がまったく抜けません。

なので、毎日、無事に事故なく帰れることに私は本当に感謝しています。

私にも家庭があり、事故を起こすと死活問題です。

もちろん事故を起こしたくないですし、毎日公道で自己中心的な行為をする人には憤りを感じています。罰を与える事がいいとは思いませんが、歩行者の違反を取り締まらない限り事故は減りません。

考えても仕方ないのはわかるのですが、事故を起こしたら運転手がすべてを背負うのは納得できないです。

自分は今後も続けていきたいと思っております。これからも新しい発見はあると思いますが、引き続き頑張れたらと思います。

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