乗船までの待機時間も休息時間に含まれる?

フェリーの特例は非常にわかりにくいです。

たとえ、運行管理者試験に合格した運行管理者でも、フェリーの特例を用いた拘束時間の計算については「?」となる人が多いのではないでしょうか?

今回、フェリーの特例について質問をいただきましたが、同じような疑問を持っている方も多いかと思いましたので、記事にして回答するカタチを取りました。

よかったら、皆さまも参考にしてください。

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1.質問者の運行内容

当ブログに次のような質問がありました。

まず、運行内容についてですが…

      ~ 0:00 休息
 0:00 ~ 2:00 乗務時間(2)
 2:00 ~ 8:00 休憩(休息?)(6)
 8:00 ~14:00 乗務時間等業務(6)
14:00 ~20:00 乗船までの待機(6)
20:00 ~      乗船(20以上) 

図にすると、↓のような感じです。

このような運行をした場合、質問者は、①2:00~8:00と②14:00~22:00の乗船待機を分割休息(計12h)として管理しているそうです。

また、長距離輸送の途中であり、かつ分割休息を取ったため、次のような点呼を行っているそうです。

0:00 乗務前点呼(TEL)
  途中…中間点呼(TEL)
2:00 乗務後点呼(TEL)
8:00 乗務前点呼(TEL)
  途中…中間点呼(TEL)
14:00 乗務後点呼(TEL)

法律を守ってしっかり管理されていますよね^^

これだけでも、質問者はすごく勉強されて、法令を遵守していることがわかります。

2.質問内容

ここで2つの質問をいただきました。

質問①
乗船待機時間(4h以上)を休息とすることの是非について

質問②
2回目の乗務において乗務前点呼と中間点呼を、乗船完了時に乗務後点呼として合わせ1本とすることの是非について

回答①乗船待機時間を「休息」にすることができるのか?

乗船待機時間は、分割休息時間として認められるか?…についてですが、これはケースバイケースです。認められる場合もあれば、認められない場合もある…という回答になります。

なぜなら…

休息時に実際に業務をしていない時間であっても、労働から完全に離れることが保障されていない限り労基法上の労働時間にあたる

これが基本的な考え方になるからです。

たとえば、自由時間のように見えても、フェリーに乗るために順番待ち等でトラックを少しずつ動かさなければいけない…これでは、運転手は休めませんよね?

また、荷物によっては、運転手が管理・対応しなければいけない場合もあるかと思いますが、これも休める状態にありません。

このように、労働から完全に離れることができない(保障がない)場合は、たとえ、乗船前の待機時間とはいえ「休息時間とは認められない」と判断されます。

一方、待っている間、仮眠したり、コンビニに立ち寄るなど、自由な時間を過ごせるのであれば「分割休息として活用しても問題ない」という考え方になります。

自社の運行が、どちらに該当するか判断できない場合は、直接、労働基準監督署に電話して、詳細を話してみるといいですよ^^

回答②

2回目の乗務において乗務前点呼と中間点呼を、乗船完了時に乗務後点呼として合わせ1本とすることの是非について …ですが、回答を先にすると「できない」になります。

仮に乗船完了時に乗務後点呼を取った場合を考えると、点呼記録簿上は、

①2:00~8:00(6時間休息)
②20:00~0:00(4時間休息)

…で合計10時間以上の分割休息を取得したことになり、何も問題ないように見えます。

しかしながら、フェリー乗船中の時間は、休息時間に該当するものの「乗船前の休息時間と組み合わせて、分割休息にすることはできない」というルールが存在します。(労働基準監督署確認済み)

そのため、相談者が従来どおりに行っている分割休息の点呼執行が望ましいと考えられます。

まとめ!

いかがだったでしょうか?

フェリーの特例を活用した問い合わせも増えてきていますので、機会があれば、別記事でまとめることも検討しています。楽しみに待っててくださいね。

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