健康起因事故を防ぐためにはどうしたらいいの?

睡眠時無呼吸症候群(SAS)が原因による交通事故は、ときどきニュースなどで耳にしますよね。

最近も睡眠時無呼吸症候群(SAS)を治療していた乗務員が、SASで意識を失い、赤信号で停止していた前方の乗用車に追突してしまった…という事故がありました。また、バスの運転手が走行中に心筋梗塞で意識を失ったために信号機に衝突して死亡するなど、トラックやバスの乗務員による健康起因事故が起きています。

じっさいにデータで見てみると、ここ最近、トラックドライバーの健康起因事故は増えているいんですよね。

  • 平成26年 35件
  • 平成27年 55件
  • 平成28年 75件

(参照:「自動車運送事業用自動車事故統計年報(平成28年)国土交通省自動車局」)

まさに右肩上がりで急増中なんです。
乗務員の高齢化も進んでいるので、他人事ではないですね。

Sponsored link

1.走行中に発症してしまったら、手遅れと思ったほうがいい!

SASの事故例を紹介しましたが、SASに限らず、走行中に脳梗塞やくも膜化出血などの脳血管疾患、心筋梗塞や狭心症などの心臓疾患に襲われると、運転不能の状態になってしまいます。運転不能ということは…トラックやバスが制御不能の状態になるので、回避手段を取ることがほとんど不可能になってしまいます。

だから、交差点で赤信号になり、目の前の車両が停止していても、歩行者や自転車が横断歩道を渡っていても、お構いなしにそのまま走行してしまうことになってしまい、重大事故に繋がる危険性が高くなるというわけなんですね。

バスだと乗客がいるので、奇跡的に「運転手が意識を失っている…!」と気が付いた乗客が、慌ててハンドル操作をして事なきを得たというケースがあるのですが、あくまで稀なケース。トラックになるとほぼワンマンなので、乗務員のかわりに誰かがカバーするということは期待できません。

つまり、トラックの場合、走行中に発症してしまったら、その時点で対応不可という場合がほとんどなんです。

2.定期健康診断を受診させることが大事!

健康起因事故の確率を少しでも減らすためにはどうしたらいいのでしょうか?

当たり前のことですが、健康起因事故を防ぐには、なによりも病気にかからない、そして予防することが大事ですよね。…なので、まず意識しておきたいのは【毎年の健康診断を受診させること】になります。

とくに高齢運転者が増加するだけでなく、運転者の平均年齢が高いいま、基本中の基本である健康診断の重要性は高まっています。ところが、残念なことにトラック運送会社の健康診断受診率は、会社によって差があり、受診させてない会社は全従業員にさせていない…ということもあるんですよね。

トラック運送会社が意識すべき健康診断は、

・雇い入れ時の健康診断
・定期健康診断
・深夜業に伴う健康診断

の3つがありますが、とくに「雇い入れ時の健康診断」と「深夜業に伴う健康診断」の受診率は低いです。

健康診断は費用がかかるので、会社が従業員に健康診断を受けさせてないこともありますが、なかには、会社が健康診断を受けるよう促しているにもかかわらず、乗務員が受診を拒絶するケースもちらほら。

つい先日も、とある知り合いの運送会社の社長が「俺は健康だし、何の問題もない。身体が悪ければ病院にも行っている。」と言い訳して、健康診断に行かない乗務員がいて困っていると話をしていました。乗務員は「健康診断を受診させようとするのであれば、会社を辞める!」とまで言い放っているそうです。乗務員不足に悩んでいるその社長は、それ以上、強く健康診断を受けるよう促すことができず、頭を抱えているようです。

ただ、残念なことに、大きな病気を患ったことのない人に限って「いつも健康診断を受診しに行っても、結果は”異状なし”。受診なんて意味ない。」というように自分の健康を過信しやすい傾向にあります。そこに大きな落とし穴があるんですね。

3.健康診断の目的は早期発見

いままで”異状なし”だったから、今年も異常なしという保証はぜったいにありません。
それに年齢を重ねれば重ねるほど、それだけ病気にかかるリスクも大きくなります。

そもそも、健康診断は、①健康診断は病気の早期発見が期待できる。②自分自身の身体のことを知る機会が得られる。など様々なメリットがあります。

もしも経過観察や精密検査が必要という結果が出たら、放置せず、対応することで、自分の健康を取り戻し、大事故を防ぐことにもつながるんですね。もちろん、本音を言えば「面倒臭い」という気持ちもあるかもしれないけれど、だからといって、健康診断を受けなければ、あとで後悔することにもつながります。

じっさいに、知り合いの運送会社の方とお話をすると、健康診断を避けていたばかりに…また、結果を無視したために、お亡くなりになった乗務員や管理者の話をちらほら耳にします。意外と身近にそのような話はあることにびっくりさせられた記憶があります。

健康診断は誰のためでもなく、会社なら「会社を存続させるため。」、乗務員なら「自分のため。」と思っておくことが重要なんですね。

Sponsored link

4.もしも体調に異変を感じたら…

今回は健康診断をもとに話をしたのですが、健康診断で”異状なし”と出たとしても、自分の健康状態を過信しないことが大事。

たとえば、

  • ときどき頭痛がするようになった。
  • 胸が締め付けられるような痛みがあった。
  • 体調がいつもと違う。

このようなことがあったら専門の医療機関で診てもらうことが重要なんです。

【運輸業専門の行政書士・一覧】
>九州地区(福岡・佐賀・長崎・熊本・大分・宮崎・鹿児島・沖縄)



関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

ピックアップ記事

  1. 登録されている記事はございません。

おすすめ記事

  1. 1年間は、長いようで「あっ!」という間に過ぎてしまいますよね。 年齢を重ねれば重ねるほど、そのスピ…
  2. 有限会社とか株式会社などの法人であって、役員(代表取締役、取締役、監査役)または代表社員(合資会社)…
  3. トラックの連続運転の時間はどのくらい? その後、休憩はどのくらい取ればいいの? このような…
  4. 一般貨物運送事業者には、2年に1回くらいのペースでトラック協会職員(適性化事業実施機関の指導員)が巡…

お知らせ

登録されているお知らせはございません。

プレスリリース

登録されているプレスリリースはございません。

ページ上部へ戻る
Copy Protected by Chetan's WP-Copyprotect.