運送会社(宅配)の事務員歴17年!その仕事内容とは?

こんにちは!
沖縄県在住のノブです。
私の運送会社での経歴は”約17年間”。
あっという間に過ぎた17年間ですが、充実していたのは間違いありません。いまから紹介する私の運送会社での経験談が、これから運送会社に入社しようと考えている人の参考になればと思っています。
1.運送会社に入社したきっかけ
私が、 トラック運送会社に就職したきっかけは、県外から地元に戻って就職活動を行っていたときに身内からの紹介で運送会社からの募集があると紹介されたことでした。
面接のチャンスを頂いたのが2社。
・地元ローカル地域での正社員募集
・大手個人宅配最大手 契約社員募集
私は、正社員での入社を希望していたのですが「大手個人最大手の運送会社」から面接を行ったこともあって、いつのまにか、とんとん拍子に採用が決まってしまいました笑
これが分岐点となりますが、大手運送会社に採用が決まった事で、運送会社未経験者の私がありとあらゆる事案を経験する事が出来たので今でも素直に感謝しています。
当時、私の年齢は27歳。
決して若くない年齢だった事、そして子供もいた事からがむしゃらだった事を思い出します。
トラック運送会社を選んだ背景は、実際、デスクワークが苦手だと思い込んだ事や体を動かして、働きたいと思っていた事がすべてでした。
以前、働いていた会社の業務は、”接客業”が主だった事もあり、コミュニケーション能力も発揮しながらやれる自信を感じていたのもありました。
2.業務内容は?
”大手個人宅配”の最大手と書きましたが、私が入った部署は、若干、違いました。
それは、個人相手ではなく企業向けがメインのお仕事であったこと。そして、ロット単位の輸送等を行い、ときに大規模な輸送を行う事もありました。
主な業務内容は次のとおりです。
- 企業充て輸送の宅配集配作業
- 到着商品の仕分けや保管
- 時間指定に合わせた集配ルート作成及び個数口等の確認
- 出庫点検並びに出庫点呼 体調管理や運行状況(発送や県内外のイレギュラー情報天候)
- 各空港宛てのフライト状況や各地のベース機能の良し悪し
- 朝礼及び伝達事項
- 配送及び定時集荷
- 発送作業及び梱包作業(補強梱包)
- 生鮮輸送
- 10球団輸送
書き起こして振り返ってみると、本当にいろいろな業務をしてきたことが実感できます。それでは、私が行っていた仕事の一部について、その詳細を紹介していきます。
〇 各空港宛てのフライト状況や各地のベース機能の良し悪し
パンク状況だと未着や延着の可能性等があったので、顧客への案内、及び遅延状況の周知などを行っていました。
〇 朝礼及び伝達事項
朝礼及び伝達事項では、事故事例や健康、飲酒についての話が多かったですね。
パターン①”事故事例の共有”
全店または、系列店で起きた”事故事例”等を共有し、同様の事故が起きないために理解したうえでハンドルを握るようにしていました。
パターン②”健康起因事故防止”
運送会社で取り決めた体操を行った後、従業員に体調不良等ないか再確認したうえで、運転に支障がないかアルコール検知器で酒気帯びの有無の確認を点呼時に行っていました。
パターン③”飲酒運転防止”
前日の酒が残ったままでの出庫は、絶対に許されませんよね。
私が勤めていた運送会社では、コーヒーや食品によってはアルコール検知器に反応があるかもしれないので、1回だけでは判断されないのですが、仮に2度目のアルコール検知器異常数値が確認されれば、”プロのドライバーとして失格”扱いされ、解雇対象となる場合もありました。
さらに、飲酒は、肝臓など健康状態にも大きく影響するため、会社のメンバーが揃っての飲み会や会食には、場合によっては会社に報告を行わなければいけないルールもあるくらい、運送会社は”飲酒”には敏感でしたね。
飲酒運転で引き起こした事故が、過去、何度もニュースで報道されていますが、一歩間違えれば、運送会社そのものが倒産してしまう可能性があります。
だから、”飲酒が確認されれば、即解雇”のルールは「トラック運転手を選んだのであれば仕方のないことだ」と感じ、次の日がお休みでない限り、お酒は一滴も飲まないようにしていました。
〇 配送及び定時集荷
私が行っていた業務は、 企業メインに配送していたのですが”時間指定”は大変シビアでした。
たとえば、手術に使用する為に配送貨物を待っている企業の営業マンさん等から、早朝から電話やメールでの問い合わせを多く受けていました。荷物を待っているお客様も到着時間が遅れると、業務に支障が出るので必死なのでしょう。
そのため、恥ずかしながら、私も運転中にお客様からの着信やメール受信が多数あり、警察から反則切符を切られたことも何回かあります。
また時間に追われる業務であるこの業界では、焦るあまりに取返しのつかない事故を起こしてしまった同僚もいました。
最優先は何よりも安全第一なのですが、その一方で、”約束を守る”、”お客様への気持ちを考慮する”ことが、スピード違反や駐車禁止、運転中の携帯電話使用等といった違反に繋がっていたのも事実です。
ワイヤレスイヤホンは、当初ノイズや雑音途切れなどがあり、会社は支給してくれたものの、効果が無く、逆にお客様のイライラに直結させる結果になった事もありました。
〇 発送作業及び梱包作業(補強梱包)
飛行機のフライト時間に合わせて、発送時刻が各店所で決まっているのですが、空港から1番遠いエリアから締め切り時間が早くなります。
各店所から航空コンテナに積み込みを行い、且つ、丁寧に積み付ける必要があるので、混載輸送・混載発送(航空コンテナ1台に可能な限り集約して積み込む作業)については、部署が専門のセクションに分かれていました。
集荷してきた商品が、この混載輸送に耐えられるかをトラック運転手は集荷時には確認する必要があるのですが、もしも、輸送する際に耐えられなければダメージとなり、他の商品貨物にも汚損等が考えられるので、きちんと行う必要があります。
ただ、時間に追われている事も相まって、軽率な梱包で発送(瓶類のポジションや酒壺の容量)で、損傷してしまったケースは数えきれない程ありました。
損害金額も当然上がってしまい、決済を上長より頂いて進める等、大変パワーの必要とする業務でしたね。
〇 生鮮輸送
生鮮輸送については、沖縄県は台風や飛行機の運行状況等の影響を受けがちでした。
特に、ゴーヤー等は語呂合わせで5月8日に全国的にバイヤーさんが特売を行う傾向があり、その日程までに大田市場を始め、全国の市場や大型スーパーの拠点まで配送を間に合わせる必要がありました。
しかし、天候や飛行機の欠航、協力会社の手配ミス等イレギュラーは絶えなかったです。
やはり、手配や打合せが大変重要になってくるのは間違いありません。
〇 球団輸送
キャンプインの時期には、野球やサッカー・バスケット等が来るのですが、そのときには、航空会社との度重なる打合せを行い単価交渉や貨物スペースを調整しなければいけませんでした。
オープン戦やロードによる日本全国のタイムリーな輸送をイレギュラー対策も抑えながら手配する事は、遣り甲斐でもあり大変なストレスでしたね。
いまではいい思い出です笑
3.運送会社に勤務して楽しかったこと・辛かったこと
私は、運送会社に約17年近く在籍してきましたが、楽しかったこと・辛かったこと、思い出せば、本当にたくさんありました。
簡単にまとめると…
①楽しかったこと
・沢山の人達との出逢い
・スキルを習得出来る環境
・仕事やプロジェクトでも達成感
・チームでの表彰等一体感を感じる
・お客様や所員からの感謝やお礼
・困っている人や所員のお手伝いを経験から提案し解決出来た
まだまだ、たくさんありますが、パッと思いついた感じでは、こんなところです。
②辛かったこと
・モチベーション低下
・まんねりや惰性慢性
・所員との人間関係
・人材育成に関して上手くいかない
・遣り甲斐を感じられない
・コロナ陽性になった際の会社の対応
あまり詳しくは書けないのですが(笑)、辛かったのはこんな感じでした。
運送会社だけでなく、どの職場にもありそうな内容ですが、それでも何度となく引き留めて頂いた上長並びに幹部役職の方には、いまでも大変感謝をしています。
4.運送会社を退職した経緯
退職届けを提出したのは計4回。
現在では、後悔も無く社外から応援している気持ちでいっぱいです。
未だに車輛を見掛けるとまだ所属している気持ちになります。
しかしながら、この経験を生かして他部門でも活躍出来る人生設計を考えたいと思っているのですが、なぜ、私が最終的に退職に至ったのかは、コロナ陽性になった事が後押しになりました。
沢山の不安と不満を感じて勤めていた時期とコロナ陽性になった事で、会社に戻りづらくなった事が退職を加速させました。
人間関係も否定出来ませんが、沢山の感謝をもたらせてくれたトラック運送会社に入社した人生の決断は誤りではありませんでした。
ただ、私もいつまでも下を向き続けるわけにはいきません。
物流と同じで立ち止まる訳にはいかないのですから。
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