運転はしっかりできても、道を覚えるのが苦手な運転手もいますよね?
そこで、今回は、現役のトラック運転手に「もしも、道を覚えるのが苦手な新人トラック運転手が入社してきたら、あなたはどのようにアドバイスしますか?」と質問してきました。
意見が偏って記事にならないかもしれないと思っていたのですが、たくさんのアドバイス方法をいただきましたので、紹介したいと思います。
1.試行錯誤させる
【kazu. iさん・50代・男性】
「自分自身で目的地迄の道程を探す」ようにお話します。
運転するトラックの種類や高さなども考慮し、その人が納得いくまで調べる。その上で…
- 調べた道程で目的地まで運転してもらう。
- 道を間違えたり分からなくなった場合は、その場で止まり、よく調べ直す。
- 安易に知らない道には入らないようにする
それでも分からない場合は、会社や目的地の人に電話連絡し、道程を尋ねたり、地図をファクシミリで転送出来るコンビニで受け取るよう指示します。
道を覚えられないのであれば、自身で試行錯誤する。
それが大事だと思います。
2.横乗りのとき、メモを取る
【佐々木さん・40代・男性】
私が勤務していたトラック業務は、地場の4トンで取引先店舗数件を回って納品することを一日2便行っていました。定期的にコース変更が行われるので、慣れている人でも新しく道を覚える必要がありました。
新人に教える際は、まずは横乗りしてもらいメモをとる等しながら一度ルートを見てもらいます。
次は私が横に乗り、道を教えながら実際にルートを走ってもらいます。
この時点でおそらく大体は覚えられると思います。
これ以降は、一切道を教えずに自分で回れるかを確認し、出来た時点で1人で乗ってもらいます。
それでも、道をなかなか覚えられない場合は、
①事前のルートの確認・曲がる場所などは目印を決めておく。
②走行中に目的地までのルートを頭の中で描いておく。
というようにアドバイスします。
道が覚えられない人は、頭の中で地図を描けず丸覚えが基本になると思うので、回数乗ることが一番効果的だと思います。
3.地図で復習する
【ノムさん・50代前半・男性】
県内の定期ルートは通る頻度が断然高いので、必ず覚えなければいけません。
オススメは毎日、通った道を地図で辿って復習すること。
- あの交差点にはこの会社がある。
- この山がこちら側に見える
などと振り返っているうちに覚えることができます。
スマホの地図アプリやGPSを駆使するのも若い人ならではの方法ではないかと思います。
中距離は通る頻度が少なくなるので覚えにくくなってきます。
私が先輩なら、ルート地図を作ってあげます。
カーナビが搭載されている車ならそんなに悩まないかもしれませんが、そういう車は少ないので、地道に地図を使って車窓の景色と地図を一致させていくしかないですね。
4.大きな道から確実に覚える
【fujinoさん・40代・男性】
国道などメジャーな道をまずは覚えることです。そして、休憩も大きな道にあるコンビニなどを利用して確実に覚えるようお話しています。
大きな道の距離感を確実に掴んだ後で、こんどは迂回路や抜け道を使ってみる。抜け道も毎回新しい道ではなく、何度か同じ道を通るようにして少しずつ覚えるようにするといいですね。
距離感を確実に掴んでいくと、新しい道ができたり、迂回したいときにも的はずれな道を選んだり時間を見誤ったりしなくなるので、最初は少しずつ確実に知っている道を増やすように意識するといいと思います。
地図を見ない人もいるけど、道を覚えるのが苦手なら見た方がいいのではないでしょうか。
道を覚えるコツは大きな道から確実に、脇道は少しずつ覚えること!…ですね
5.地図の縮図を作成させる
【妻の名前はともみさん・40代・男性】
今はスマホでのナビゲーションもありますが、やはり原始的な手書きの地図での書き方・覚え方を教えたことがあります。
市販されている地図に目印などを書き込んで覚えることもありますが、最後、「ここだけ覚えておきたい」と言うときは、自分だけの縮図を書くように伝えました。
覚えやすい○○の交差点、道路から見えやすい昔からある神社仏閣を目印に地図に記載して、変わりやすいコンビニや外観の変わる住宅は書かない方が良いとアドバイスしました。
やはり道を覚えるなら地図を見てインプットした後は、アウトプットも必要だと思います。
6.カーナビを使わないようにする
【レッドブルさん・30代・男性】
一言で言うと「カーナビを使うな!」とアドバイスします。
私が勤める会社にも20代の新人がいるのですが、道を覚えられず配達時間に間に合わず困っていました。ですが、カーナビを使わずにトラックを走らせた結果、スグに道を覚えました。
なぜカーナビを使わないと道を覚えるのかというと、単純にカーナビにナビしてもらうと当人はナビしてくれるから「自分は完璧に道を覚えなくても大丈夫だ」と思ってしまい、道を覚える努力をしないからです。
本来、カーナビというのは方向音痴な人に向いたシステムなので、単純に「道が分からない」という人は、何回道を間違えても良いのでカーナビは使わずにトラックを運転したほうが良いのです。
どうしても自信が無いというのであれば、昔ながらの本の地図を見る事をオススメします。
本の地図は道を自身で調べなければ絶対に分からないので、カーナビみたいに音声ナビはしてくれません。なので自然と道を覚えます。
7.曲がる回数が少ないルートから道に触れさせる
【ハーゴンさん・40代・男性】
大通りの交差点から教えていきます。「手前に〇〇があって…。」とか説明すると混乱するので、ナビと併用させて交差点名とどっちに曲がるかを覚えさせます。
出来れば紙などに書きながら説明すると良いと思います。
その時のコツとしては【曲がる回数を極力少なく渋滞もなるだけ少ない様なルートを教える側が考える事】。そして慣れてきたら抜け道などの知識を追加して覚えてもらう様にします。
最初は解らなくて当たり前との前提で、様子を見ながら、気長にじっくり時間をかけて慌てずに教える事。また途中で解らなくなった時にすぐ連絡させて聞きながら出来るような雰囲気を作るのも重要だと思います。
帰ってきてから本人にどうだったか聞いて理解していない部分を補足説明すると良いと思います。すぐに出来なくて怒ったり投げたりするのはNG。
怒るのは、教える側のスキルも低いと意識すべきです。
8.自分で考えて最短の道を選ぶ練習をさせる
【tomoさん・40代・男性】
単に道を覚えろと言っても、配送先が何箇所もあったり、曲がる所もたくさんあるんだから、苦手な人には辛いはず。
私の場合は、まずは紙の地図を持つようにアドバイスします。その上で、自分がまわる配送先を全てマーキングして、全体図を見るように言います。
配送先そのものだけ、道そのものだけ、を見ても位置関係がわからなければより効率的なコース取りなんて出来ません。
こうすると、曲がる所の目印も決めやすく、自分なりにココ!と決める事ができるので覚えられると思います。
つまり、ポイントは「人に言われるままに覚えようとせず、自分主体でやりやすい方法で覚えればいい」という事。
配送ドライバーは、いかに効率よくまわって時間に間に合わせるか、いかに無駄なく走れるかを常に考える必要があります。配送の品が食品ならなおさらです。
9.指導側がコミュニケーションすることで印象付ける
【kumagawaさん・50代・男性】
会話が重要。
- 「ここのうどん屋うまいよ~、今度行こや」
- 「このまえ家族で来たけどおもしろかったわ~」
- 「あそこ行ってみた?」
と、印象付けるポイント(場所)を含ませる。
わざわざ国道名、県道名を教える必要はありません。
それは実績が積みあがれば、自然と覚えていきます。
仕事だからと無理強いは絶対にダメです。
帰りも空荷であれば、同じルートを通るし、その次があれば、また新たなポイントを含ませる。その繰り返し。
私は、道覚えにアドバイスは必要ないと思っています。
教育側が面白く含ませることにつきます。
そして、事務所内でのフリートークも重要。
何事も教育側のコミュニケーション能力で解決できるものと信じています。
まとめ!
現役のトラック運転手に道を覚えられない新人へのアドバイスを聞きましたが、みなさん、覚えてもらうために工夫をしているのがわかります。
個人的に印象に残ったのは、コミュニケーションから覚えてもらう方法ですね。
会話の中から、関連付けると「〇〇と言っていた建物だ!」と自然に記憶が蘇りやすいと感じました。
まだまだ、受け付けていますので「俺はこの方法で教えているよ。」とか「この方法で覚えました。」というのがあれば、コメント欄にでも書いてくださいね^^