プロドライバーとはいえ、毎日、どんなに安全運転に心がけていたとしても「ヒアリ!」「ハッと」するようなことがあります。
そのときは「ただ偶然、起こったこと。」「相手の無謀な運転が(ヒアリハットを)招いたこと。」…と心の中で処理する人が多いと思いますが、あとで振り返ってみると、意外と「交通事故」に繋がる癖などがあったりするんですよね。
また、ヒアリとしたことやハッとした情報を記録しておくと、乗務員全員で共有することができ、今後の事故予防に役立てることができます。
1.簡単にできる情報の共有
「うぉ!アブね!」とヒヤリとするようなことでも、時間が過ぎれば忘れるのが私たち人間ですよね。だから、なるべく早く、できれば、まだ記憶が鮮明に残っているうちに専用の様式に記録したいものです。
文字で当時の状況をまとめるのもいいけれど、情報を共有するのであれば、できればイラストにしておくのがベスト。
たとえ「俺、絵が苦手だな…。」「うまく表現できるかな?」と不安に感じている人でも大丈夫。
ヒアリハットの状況をイラストで書くといっても立体ではなく平面図ですよね。ほとんど線を引けて道路状況を書き、自車と相手の絵を書くと同時に矢印等を加えれば、誰もが理解できるイラストを書くことができるはずです。
2.様式を公開しているサイトが少ない
ただ、残念なことにヒアリハットの様式は、トラック協会のHPを探しても見当たりません。私も当時、様式を探しても見つけることができなかったので協会に電話したことがあります。
協会にもヒアリハット報告書はないと言われたため「どのように情報を共有しようか。」と悩んだことをいまでも覚えています。
あれから月日は流れていますが、まだネットには様式があまりないため、「この際、当ブログで作ってしまおう!」ということで作成しました。
項目としては、事故報告書に似ているのでイメージしやすいかと思いますが、情報共有が重要になってくるので、第三者に見られることを意識しながら、書いていくとヒアリハットがイイ教材になっていきます。
なお、この様式はwordで作成していますので、あとは自社に利用しやすいように項目を追加するなど加工するといいですよ。
[wpdm_package id=’4071′]3.ヒヤリハットをするときのルール
ヒヤリハットを行ううえで重要なのは【一定のルール】を設けること。
何も設定せずにとりあえず初めてしまうと必ず失敗します。
なにしろ、ヒヤリハットは「自分の弱み」を見せるだけでなく、会議の場で公開処刑されるかもしれないという恐れを乗務員が抱いているからです。だから、ヒヤリハット事例を集めたいのであれば、けっして、怒ったり、処罰の対象にしないこと。
むしろ、勇気を持ってヒヤリハットを出してくれた乗務員を評価し、出すことに抵抗感が少なくするような雰囲気を作り出すことが重要です。そのうえで、みんなで安全運転について話し合うのがいいですね。
4.ヒアリハットを受け取った管理者がすべきこと
乗務員からヒアリハットを受け取ったら、管理者がまとめて、安全会議などの教材として有効活用するのがベストです。ただ、ヒアリハットを取り入れてすぐは、はじめは数枚出してくるのですが、しだいに提出をしなくなります。
そのようなとき、まるでノルマのように「毎月、〇枚出せ!」と義務付けをしても意味はありません。
代表者や管理者から、ヒアリハットの重要性と提出する意義などを説明していかなければなかなか浸透しないはずです。ヒアリハットになれるまで、お互いに探り合いになってしまうのがヒアリハットの弱点なのかもしれません。
5.全ト協で公開している映像も活用する
(参照元:全日本トラック協会)
私も最近知ったのですが、全ト協はドライブレコーダの映像を集めたヒヤリハット集のサイトを開設しています。
(参照元:全ト協トラック協会HP)
どれも、運送会社から提供されているので、すっごく参考になります。
また、イラストよりも映像のほうが乗務員の心に訴えるものがあるようで、その後の意見交換も活発に行われるメリットがあります。
また、ヒヤリハットを運転者にお願いしても「あと一歩で事故になるような運転をしてしまった事実」を誰しも隠したいもの。だから、他社の映像を利用して、ヒヤリハットを学び、自分の運転に活かすような運転を促せば、事故防止を促せるはずです。
↓にリンクを貼っておきますので行ってみるといいですよ^^
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