健康診断結果で再検査が出た!会社として指導しなければいけないの?

最近、大きな事故がニュースで流れると、会社が健康診断の受診させていなかった場合、それが報道されることがあります。国も健康診断の未受診については、敏感になっており、労働基準監督署と運輸支局が相互通報するなど、厳しくみているようです。

 

この前も、とある運送会社の担当者とお話をする機会があったのですが、あるお悩みをお持ちでした。

 

それは…「乗務員に健康診断を受診させたのはいいけれど、どうやら、その受診結果がおもわしくないようで、再検査が出てしまった。このような場合、会社として、どのように指導し、その結果はどうだったのか…など記録にとっていなければいけないのか?」といった内容でした。

 

その担当者が健康診断の再検査の指導記録などの対応について、気にしている理由のひとつとしては、「最近、再検査について指導し、記録に取っていない場合、処罰があると聞いた。」ことがキッカケだそうです。では、関係行政はどのような判断をしているのでしょうか?

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1.法定の健康診断は受診させなければいけないが…

労働基準監督署では、法定の健康診断については、労働安全衛生法に基づき、会社が乗務員に健康診断を受診させるように指導しています。仮に受診していないことが確認された場合は、行政指導または違反になることもあるます。

 

今回の相談のように、定期の健康診断を受診(第一次検診)させた結果、再検診や専門医で受診(第二検診)させたときの対応ですが、答えから言うと、会社は定期健康診断を受診させる義務があるものの、再検査や精密検査については受診させる義務はない―です。

参考:
「健康診断結果に基づき事業者が講ずべき措置に関する指針の(5)ハ」で、再検査または精密検査の取り扱いに関して、「再検査又は精密検査は、診断の確定や症状の程度を明らかにするものであり、一般には事業者にその実施が義務付けられているものではない」となっています。

2.義務ではない

労働基準監督署のアドバイスとしては、再受診(第2次検診)以降、会社として受診を絶対に受けさせなければいけないという義務はないのですが「健康診断結果に基づき事業者が講ずべき措置に関する指針」では、積極的に取り組んでほしい…とのことでした。

 

ただ、義務ではないため、取り組まなかったからといって、何か罰則があるかと言えば何もありません。

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3.指導記録の残し方は?

労働基準監督署の担当官の話では、指針の中で2次受診後の指導については義務ではないため、指導記録のサンプルのようなモノはないので、別紙や一次検診の余白などでも構わないので、①いつ、②どのような指導をしたのか(配置転換等)の記載をしてほしいなどのアドバイスをいただきました。

 

なお、指導記録を残さなかったから、裁判で訴えられたというケースは過去にはないようです。

 

ただ、労働安全衛生法ではなく民事的な話で、たとえば貨物自動車運送では運転手が「てんかん」などの持病を隠し、社会的に大きな事故になったケースがあったとします。このような場合、明確な指導記録を残しておけば、会社では常日ごろから、乗務員に対して「ここまで健康管理をしていた。」という証にもなります。

 

確実とは言い切れない部分はありますが、日ごろの会社の取り組みが、何かあった場合、会社側の責任が軽減されることも考えられるので、やはりリスク管理として取り組んでおきたいものです。

まとめ!

乗務員に再検査などの結果が出た場合、会社が受診させなければいけないという法律もなければ、罰則もありません。ですが、何かあったときのために、再受診するように促し、指導記録を残しておいたほうがよさそうです。

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