(巡回指導・行政監査)運送業の就業規則で指導されるポイントは?

就業規則は、従業員が常時10名以上、事業所に在籍している場合、所轄の労働基準監督署にきちんと届出をしなければいけないですよね。

巡回指導では、適正化指導員が労働基準監督署に届けた際に押印された届出印をチェックし、「届出年月日」をメモしているので、これだけ見ると届け出の有無だけを確認しているかのように見えます。

けれど、話を聞いてみると届出日だけでなく、その他も確認しているんです。

そこで、今回は、巡回指導において【就業規則】のどこをチェックしているのか、まとめてみました。これから巡回指導がある方は、事前に確認してくださいね^^

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1.届出の有無

常時10名以上の労働者がいた場合、就業規則を労働基準監督署に届けなければいけないことを知っている事業所は多いのですが、次のようなケースにおいて、届出を忘れていることが多いです。

1-1.労働者は正社員のみではない

(出典元:富山労働局)

労働者というのは正社員だけではありません。
短時間労働をしている契約社員(パートやアルバイト等)出向社員も含まれます。

なので、労働者が正社員8名、契約社員3名(計11名)のようなケースでは要注意です。

この例を見ると、正社員は8名なので、労働者は10名未満という錯覚に陥ってしまいがち。社長も「就業規則の届出が必要ないな。」と思っているかもしれませんが、じつは届出をする必要があるんです。

労働者は、正社員だけでカウントするのではなく、出向社員や契約社員も含めた数で計算しなければいけません。

もしも、あなたの事業所が就業規則を労働基準監督署に届出をしていない場合、本当に労働者が10名未満なのか再確認しておきましょう。

※なお、以前も紹介しましたが、派遣社員は、派遣元の就業規則が適用されるので人数に含まれません

1-2.労働基準法が改正された場合

労働基準法が改正された場合、就業規則の変更届出を出す必要があります。
そのため、仮にその労働基準法を就業規則に反映させてない場合、指導されてしまいます。

私は、過去、平成11年くらいに年次有給休暇の内容が改正されたことがあったとき、就業規則の変更届出を忘れていたため、指導をくらった苦い思い出があります笑

みなさんも同じ悲しい目に合わないようにしましょう^^;

1-3.複数の営業所がある場合、各営業所で届出をしているか

たとえば、

  • 大阪営業所
  • 広島営業所
  • 福岡営業所

など、複数の営業所がある場合、それぞれの営業所で就業規則の届出をしなくてはいけませんよね。けれど、じっさいは、本社の就業規則しか届出をしていないケースが多いです。

あなたの会社でも同じ失敗をしていませんか?

なお、就業規則の届出は本社一括での届出方法がありますが、その場合でも、適正化指導員の巡回指導では、労働基準監督署の届出印のある書類を求められます。なので、本社からFAXなどしてもらうなど、対応をしておいたほうがいいですよ^^

>一括申請の仕方についてはこちら

※ちなみに、電子申請については、適正化指導員は、総務省が運営する電子申請運営窓口「e-Gov」で判断しているようですが、窓口より受理通知としてメール等の電子媒体で申請事業所に届けられるため、その通知内容を保管してくれと言われました。

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2.備え付けの有無

たとえ本社などで届出ができていたとしても、巡回指導のときに、掲示・備え付け等で従業員に周知できるような状態でないときは、労働基準法第106条(法令等の周知義務)に基づいて指導されます。

ちなみに、周知方法については、PCなどで記録保存し、労働者が容易に見れるようにしているのもOKだそうです^^

3.モデル就業規則は要注意!

書店に行くと就業規則の作り方やサンプルが販売されています。また、全日本トラック協会でも「わかりやすい就業規則」という冊子を無料で配布しています。

それら冊子を利用すれば、無料で就業規則を作成することもできるでしょう。
でも、それで本当にいいのでしょうか…?

もしも、まわりに運送会社の社長など知り合いがいたら、お話を聞いてみてください。

なにしろ、無料の就業規則は、あくまでもモデルなのでどこの会社でも使用できる内容になっています。でも、運送会社は独特ですよね。会社からしてみれば、そのままでは使えない内容になっているんです。

とくに、トラック運送会社は労働時間も他の業種とくらべて長時間になりがち。諸手当などで工夫が必要なのですが、モデル就業規則のままだと労働基準監督署の臨検で指摘されたり、従業員とのトラブルになりしてしまいます。また、交通事故や飲酒運転などについても罰則規定等設ける必要がありますよね。

私の知り合いも労働基準監督署の臨検対策や他社の従業員とのトラブルを耳にして、賃金規程や就業規則の見直しを行っていました。

労働者がインターネットで知識を得やすく、トラブルに発展しやすい時代だからこそ、運送会社のことをあまりよく知らない適当な社会保険労務士に依頼するのはダメです。

運送会社を専門にしている社会保険労務士と話し合いながら、あらゆるリスクを想定し、自社に合った就業規則の作成を依頼する。このように、将来の経営のために考えて作成すべきです。

まとめ

適正化指導員による巡回指導や運輸支局監査官による行政監査において、就業規則は主に届出がされるかどうかが確認されるようです。チェックポイントは少ないので、できていない人は、早急に改善したほうがよさそうですね。

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