運行管理者特別講習の通知が来たら…!内容についてまとめてみた!
運送会社の運行管理者「当社で重大事故が発生してしまった…。このようなとき、運行管理者は、特別講習を受けなければいけなかったよな。けれど、そもそも特別講習ってなんだ?」
重大事故が発生して、初めて特別講習を受講しなければいけないという運行管理者も多いことでしょう。そこで、運行管理者特別講習について記事にしてみました。
記事の内容
・運行管理者特別講習とは?
・特別講習の案内
・特別講習の内容
・いつまでに受講すべき?
・よくある質問
1.運行管理者特別講習とは?
特別講習の受講の義務については「貨物自動車運送事業輸送安全規則の解釈及び運用について(第23条 運行管理者の講習)」に、その詳細が書かれています。
4.特別講習の趣旨は、死者又は重傷者を生じた事故を惹起した…(中略)…当該営業所の統括運行管理者及び当該事故又は当該行政処分について相当の責任を有していると認められる運行管理者に当該営業所の運行管理者を代表して講習を受けさせ…
5.特別講習の通知を行う場合には、別添の「通知文の例」を参考とされたい。また特別講習の受講対象者だけでなく、当該営業所に所属する運行管理者に対して、2年度毎に受講させる基礎講習又は一般講習について、2年度連続で受講させなければならないことについてもあわせて周知されたい
↑にも書かれていますが、もしも死者又は重傷者を生じた事故等が発生した場合、受講しなければいけない運行管理者講習は「特別講習」と「一般講習」になります。
ただし、だれが受講対象者になるかについてはルールがあります。
1-1.特別講習
特別講習は、事故が発生した営業所にて選任されている、すべての運行管理者が対象になっているわけではありません。
複数名、運行管理者を選任されている事業所においては、支局長名で「AさんとBさん受講してください。」と、ご指名の通知文書がとどきます。
〇×運送(株)本社営業所
(統括)Aさん ← 「特別講習を受講しなさい」 国
(運管)Bさん ← 「特別講習を受講しなさい」 国
(運管)Cさん
(運管)Dさん
なお、指名される場合は、事故・行政処分について責任ある運行管理者もしくは統括運行管理者であることがほとんどです。また複数名おらず、1名選任だった場合、間違いなく指名されることになります。
1-2.一般講習
一般講習は、事故が発生した(もしくは行政処分が下された)営業所にて選任されているすべての運行管理者が受講対象者になります。
〇×運送(株)本社営業所
国「2年連続、基礎講習もしくは一般講習を受講しなさい」
(統括)Aさん ⇒ 対象
(運管)Bさん ⇒ 対象
(運管)Cさん ⇒ 対象
(運管)Dさん ⇒ 対象
なので、重大事故などが起きたら、2年連続、一般講習の受講は覚悟しなければいけません。
2.特別講習のご案内とは?
行政処分や重大事故等、起こしてしまった運送会社には、後日、運輸支局長名で「特別講習を受けて下さい。」…といった通知が送付されてきます。
その通知には、いつ特別講習及び一般講習(又は基礎講習)を受講すればいいのか…詳細に書かれているのですが、通知を見ただけで慌ててしまい、文面が頭に入ってこないケースもあります。
なにしろ、重大事故を起こした運行管理者しか受講しない”特別”な講習なので、どうしても恐ろしいイメージがあって、不安のほうが先に来てしまうんですよね。
そこで、いまから通知文書にはどのようなことが書かれているのか解説したいと思います。
通知文書(例)
↓の文書は、運行管理者一般講習用テキストにあるサンプルです。
このサンプルは実際に事業所に送付されたものを私が大事なところ(会社名等)を削除してwordに転記したものになりますので参考になると思います。
通知文の途中に、特別講習を受講しなければいけない運行管理者の氏名欄がありますよね?ココにあなたの名前が書かれていれば”特別講習”を受講しなければいけないことになります。
また、通知文書の下部を見ていただくとわかるのですが、先ほど説明したように、事故を惹起した(又は輸送の安全確保違反をして行政処分を受けた)営業所に所属している運行管理者は、特別講習の他に一般講習も併せて受講しなければいけないことが書かれています。
3.講習の内容は?
特別講習を受講したいという運行管理者は誰もいません。
ですが、先ほどの通知文書が来たら、かならず受講しなければ法律違反になってしまいます。通知文書を無視して放置していると、運輸支局の担当者から「特別講習を受講するように!」と電話やはがきで督促を受けます。
ん…?
なぜ、ここまで知っているのかって?
…秘密です笑
たぶん、想像どおりです。
・・・で、気になる講習内容はというと、「基礎講習+グループ討議」と言えばイメージしやすいのではないでしょうか。
(出典元:自動車事故対策機構)
基礎講習のように講師が説明し、グループに分かれて重大事故などの分析を行い、グループ発表。これが特別講習なんです。ちなみに受講日数は計2日間(13時間)。料金は17,500円となかなかのお値段になっています。
いかがでしょうか?
不安だった方。イメージできて少しは安心できたのではないでしょうか?
4.講習はいつまでに受けなければいけないの?
特別講習と一般講習はいつまでに受けなければいけないのでしょうか?
簡単にいえば、↓のとおりになっています。
特別講習 … 発生年度 一般講習 … 発生年度 と 翌年度の計2回 |
を受けることになります。
5.ここで問題!
さて、ここで突然の問題です。特別講習の通知が来る前(重大事故発生年度)に、仮に2年に1度の一般講習を受講していた場合、どのような取り扱いになるのでしょうか?
つまり、次の図のようなときの場合です。
特別講習と一般講習は、発生年度で受講しなければいけないですよね。けれど、仮に通知を受ける前に、2年に1度の一般講習を受けていた場合、この一般講習はカウントされるのでしょうか?
シンキングタイムです。
…
…
それでは、回答します。
この例のように特別講習の前に一般講習を受講したとしても、発生年度での受講に変わりはないので、一般講習を受講したものとしてカウントされます。
稀なケースですが、悩んだときは参考にしてくださいね^^
まとめ!
運行管理者の特別講習の内容について今回紹介しました。滅多に受講する機会がないので不安に思っている人も多いと思うので、もしも対象になってしまった場合は、参考にしてくださいね。
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