フェリー特例とは?休息期間と拘束時間の考え方

拘束時間を少しでも軽減するために、フェリーを使用していたり、また、フェリーを検討している運送会社もあると思いますが、フェリーの特例についての解説を見ても、イマイチよく理解しにくいのではないでしょうか。

そこで、今回は、フェリー特例について解説していきたいと思います。

1.フェリーの特例についておさらい

改善基準告示の概要では、フェリー特例について、次のように紹介されています。

乗船時間は休息期間として勤務終了後の休息期間から減算可ただし、減算後の休息期間はフェリー下船から勤務終了時までの時間の1/2以上必要

このように記載されています。

私は初めてこの概要を見たとき、よく理解することができませんでした。

2.乗船時間が8時間以上か8時間未満かで大きく変わる

「乗船時間は休息時間として勤務終了後の休息期間から減算可…」と書かれていますが、フェリーの乗船時間が8時間あるか否かで状況が変わります。

①乗務時間が8時間以上ある場合

連続して8時間以上の休息期間を取得したことになりますので、フェリーを降りたら、新たな1日(勤務)がスタートすることになります。

②乗務時間が8時間未満である場合

乗務時間が8時間未満である場合に、改善基準告示の概要に書かれた「 乗船時間は休息時間として勤務終了後の休息期間から減算可。」が適用されることになります。

ここで例を見てみましょう。

12:00~14:00 拘束時間(2h)
14:00~19:00 フェリー乗船中(5h)
19:00~翌日1:00 拘束(6h)
1:00~4:00 休息(3h)

まず「乗船時間は休息時間」と書かれていますので、14:00~19:00のフェリー乗船中の時間は、休息時間として扱われます。

ただ、これだけでは休息8時間以上になっていません。

そこで次に見るべきポイントは「勤務終了後の休息後の休息期間から減算可」です。

本来、休息時間は、最低でも8時間以上必要なので、

必要な休息(8h)ー乗船中の休息(5h) ≦ 勤務終了した後に必要な休息時間(3h以上必要)

になってきます。

例に挙げた運行内容だと、下船後に休息時間を3時間取得しました。

つまり、乗船5時間+下船後に勤務終了後に取得した休息時間3時間=8時間

なので、休息期間を取ったという解釈になります。

〇計8時間以上の休息でも認められないケース

フェリー特例には減算後の休息期間はフェリー下船から勤務終了時までの時間の1/2以上必要も併せて記入されています。これを見落としているケースが多いので解説していきます。

↓の例を見て下さい。

先ほどと同じようにフェリーを活用した運行で、乗船時間は5時間。勤務終了後には、休息時間を3時間取得しているので、計8時間の休息時間を確保しています。

いっけん何も問題がないように見えますが、特例に記載されている 減算後の休息期間はフェリー下船から勤務終了時までの時間の1/2以上必要 が問題になってくるのです。

例の運行内容では、下船後、19時から翌日2時(計7時間)拘束しています。これが「フェリー下船から勤務終了時までの時間」に該当します。

その時間の1/2以上の休息期間が必要なので、

7×1/2=3.5 以上必要

となり、勤務終了後は、3時間30分以上の休息が必要という計算になるのです。

〇分割休息のように1回あたり4時間以上必要などの制限はないのか?

分割休息の場合は、1回あたり4時間以上の休息を取得しなければいけない制約がありました。しかし、フェリーに乗船した場合の休息期間については、この制限はありません。

1時間でも2時間でも休息期間として認められますし、乗船中でも、下船後の休息期間でも4時間以上という制約はないのです。

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