【Gマーク】グループ3(1)特定の運転者以外にも適性診断を定期的に受診させているか…を徹底解説!
乗務員に適性診断を受診させていた場合、評価対象になりますが、主に「任意である一般診断が評価される」ということに注意しなければいけません。
中小企業である運送会社の多くは、義務診断(初任・適齢・特定)は受診させているものの「一般診断までは受診させていない」ところが多いため、Gマーク申請が近づいて慌てて受診させている運送会社が多いです。
私に相談にくる運送会社もほとんどそのパターンですね。
では、どのくらいトラック運転手に「一般診断」を受診させれば、Gマークの評価として加点されるのでしょうか?
今回は「特定の運転者以外にも適性診断を定期的に受診させているか」の項目について解説していきますので、Gマーク申請を検討している運送会社は参考にしていただければと思います。
1.適性診断が加点される条件とは…?
この項目で評価される条件は2通りあります。
① 過去 1 年以内において、「適性診断(一般診断)」の受診者数が、全ての選任運転者数の 3 割以上であること。
② 過去 3 年間において、全ての選任運転者が「適性診断(一般診断)」又は「適性診断(特定の運転者に対する診断)」のいずれかをもれなく受診していること。
①か②の条件を満たしていれば「2点加点」されます。
運送会社が提出しやすい条件を選んで提出することになるのですが、冒頭で説明したとおり、多くの運送会社は、一般診断を定期的に受診していないことが多いです。
かつ、②の条件「もれなく受診=全員受診」はかなり厳しい条件と言えます。
そのため、多くの事業所が選択するのは「①」と思ってください。
多くの運送会社が①を選択する理由
「① 過去 1 年以内において、「適性診断(一般診断)」の受診者数が、全ての選任運転者数の 3 割以上であること。」は、条件がかなり緩いです。
そのため、Gマーク申請をしている運送会社は、ほぼ確実、提出していると言っていいでしょう。
理由① 4月~5月にGマーク案内があるが、それからでも間に合うため
理由② 全運転者数の3割。つまり、10名いれば3名受診で加点されるため
理由③ 他の自認項目と比べ、受診させれば確実に加点されるため
Gマークの申請受付は7月1日から始まります。Gマークの案内が来るのが4月~5月なので、案内が来てから申請までの2~3カ月間でも条件をクリアさせることができるのです。
逆に言えば、
この適性診断を諦めて、他の自認事項で確実に得点する自信がありますか?
…と問われたら、私は、正直、自信ないです。
ナスバやトラック協会の職員に話を聞くと、Gマーク申請の影響で4月~6月は一般診断の受診者が一気に増えるようです笑
②を選択するのは大企業だけ
「②を選択している運送会社はあるの?」と思うかもしれません。
私の経験上、正直ありませんが、協会職員と話をすると、どうやら上場企業の運送会社になると「②」を選択しているそうです。
国の通達では、一般診断は3年に1度受診することが”望ましい”とされています。そのため、大手運送会社では、一定の期間毎に一般診断を受診を推奨しているところが多いんです。
日頃から一般診断を取り入れている事業所は、Gマーク申請前に受診させるのではなく、計画的に乗務員を3分割し、毎年3分の1ずつ受診させていたりするんですね。
そのため、①の条件では対応できないことがあるそうです。
一般診断とは?
一般診断は、自動車事故対策機構・トラック交通共済協同組合・損害保険会社等が行っている診断です。なかには出張診断や機械の貸し出し。また、自動車事故対策機構と契約して、自社で行えるようにしているところもあります。
私の会社では、自動車事故対策機構のナスバネットを利用していました。
2.提出する書類は?
Gマークでは、適性診断を受診していることを証明しなければいけません。
そのために、そろえる書類は…
① 自認事項に係るチェックリスト ② 受診結果 |
この2種類が必要になります。
なお、自動車事故対策機構で受診した場合は、診断結果を2部(本人用・運行管理者用)もらってくることになるのですが、本人用・運行管理者保存用どちらを提出してもOKです。
受診年月日・受診者名・受診機関がわかればOK
多くの運送会社が受診していると思われる、自動車事故対策機構の受診結果をもとに紹介します。
Gマークで必要な情報は…
- 受診年月日
- 受診者名
- 受診機関
この3つを証明できればOKです。
自動車事故対策機構の受診結果である「適性診断票」には、表紙にこの3つがすべて記載されているので、2枚目以降の診断結果の解説はとくに必要ありません。
そのため、各受診者の表紙1枚をコピーしたうえで「過去1年間、すべての選任運転者数の3割以上」の条件を満たす、運転者数を提出することになります。
↓参照
(自動車事故対策機構・一般診断の適性診断票と書かれた表紙(例))
参照:http://www.nasva.go.jp/fusegu/tekiseigaiyou.html
ポイント!
「表紙(写) × 人数分」を提出する
3.提出方法は?
コピーを終えたら次にすることは、運転者名に「カラーマーカー」をつけること。これを忘れてはいけません。
自動車事故対策機構以外の受診結果を提出する場合は、かならず、①受信年月日の記載、②受診者名、③受診機関名が明記されているか必ず確認してくださいね。(たいていは表紙にすべて書かれてあります。)
加点対象外の一般診断とは?
損害保険会社が行う一般診断も加点の対象ですが、ときに自己チェックで診断結果が出るタイプがあります。この自己チェック方式の一般診断は加点対象外なので注意が必要です。
自社作・一般診断一覧表は評価対象外
Gマークの申請案内を見ると「受診結果一覧表」はOKと書かれています。
ですが、あくまで適性診断を実施している機関が発行している一覧表に限られます。(この場合も受診年月日・受診者名がわからないと×)
自社作成では加点対象外になるので、気をつけてくださいね。
4.過去に加点してもらった損保会社の一般診断は?
私が過去にGマーク申請をしたときに加点対象になった一般診断をまとめています。よかったら参考にしてください。
・OD式安全性テスト ・・・ 株式会社電脳 ・あんしんサポート号 ドライビングシュミレータ ・・・ あいおい損保保険 ・運転適性診断結果表 ・・・ 日本興亜損害保険などなど。 ※判明次第、追加していきます。(平成27年度現在) |
まとめ
申請まで残り1カ月を切ると一般診断の受診をすることは難しいかもしれませんが、トラック協会などにナスバネットがあれば、診断から結果が出るまで約1~2時間で終了します。
仮に乗務員が10名いれば、3名分の一般診断の受診結果があれば2点加点されるので、確実に得点をゲットしちゃいましょう。
Sponsored link
コメント
この記事へのトラックバックはありません。
この記事へのコメントはありません。