整備管理者補助者とは?選任していた方がいい理由も含めて解説!

運行管理者の補助者は選任しているけれど、整備管理者の補助者の選任をしている運送会社は意外と少ないです。

それもそのはず。

運行管理者補助者は、点呼執行の補佐役で選任している会社が多いのですが、整備管理者の補助者は「あまり必要ない。」と感じている人が多いからです。

そこで、今回は「整備管理者の補助者」とはどのようなものか、また、補助者を選任していないことのリスクは?

今回、「整備管理者の補助者」と補助者を選任していた方がいい理由をまとめてみましたので、再確認してみましょう。

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1.整備管理者補助者の選任条件は?

仮に会社で整備管理者の補助者を選任するときには、

① 整備管理者選任前研修を受講した者
② 自動車整備士技能検定3級以上の資格を持っている者

のように、いつでも整備管理者に選任することができる条件を持った者は、当然ながら、任命されればすぐに補助者になることができます。

ですが、仮に①と②の条件に当てはまらなくても、整備管理者と同じくらいの知識と能力があると代表者が判断し、任命すれば、補助者に選任してもOKということになっています。

この条件は、運行管理者と比べて、かなり大甘仕様となっていますね。

(整備管理規定より抜粋)
整備管理者の補助者を選任する場合には、整備管理者と同等又はこれに準じた知識及び能力を有すると認められる者(整備管理者の資格要件を満足する者又は研修等により整備管理者が十分な教育を行った者)のうちから代表者が任命するものとする。補助者を選任した場合にあっても、車両の整備管理に関する責任は、整備管理者自身が有するものとする。

2.整備管理者補助者ができる仕事は?

整備管理者補助者ができる仕事はどのようなものでしょうか?

簡単に言えば「日常点検に関すること」になります。

たとえば、日常点検のやり方を指導したり、整備管理者が不在のとき、運行の可否を決定したり…そのようなお仕事です。だから、運行の可否を決定した後、日常点検記録簿に整備管理者補助者の印鑑を押していても問題ありません。

※車両の整備管理に関する責任は、整備管理者が持つことになります。

補助者の権限及び職務
補助者は、整備管理者の指示により整備管理者を補佐するとともに、整備管理者が不在のときは、運行の可否の決定及び日常点検の実施の指導監督等日常点検に関する職務を実施する権限を有するものとする。
2 補助者が前項の職務を行うに当たり疑義を生じた場合又は故障若しくは事故が発生した場合、その他必要があると認めた場合には、速やかに整備管理者と連絡をとり、その指示に従うものとする。
3 整備管理者が不在のときに補助者が職務を実施する場合、補助者は、当該職務の実施に必要な情報について、あらかじめ整備管理者から伝達を受けるものとする。
4 前項の場合において、補助者がその職務を終了して、整備管理者に引き継ぐときには、整備管理者にその職務の実施結果を報告するものとする。

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3.整備管理者補助者を選任しておいた方がいい理由

多くの運送会社は、整備管理者については”1名のみ”を選任し、補助者がいないことが多いです。

運行管理については警戒感が高いのに、整備管理については低い。

じつは、これ、かなり危険なんです。

①車両が常時稼働している
②早朝深夜帯でも稼働している
③長距離輸送をしている

私もこの3点の場合は、とくに注視して見ています。

なぜかー?

たとえば、車両が常時稼働しているとします。

この場合、運転手は、休みを交替で取得しているので、週1日の休み、13日以内の連続出勤で対応しているかもしれません。けれど、日常点検を見ると「整備管理者の検印」がある。

これを行政はどう見るでしょうか?

整備管理者は365日、常時、出勤していると見なされます。

一番怖いのは残業代未払い問題

怖いのは行政だけではありません。

残業代未払いの証拠として、元整備管理者が日常点検記録簿を証拠に「俺は365日勤務していた!」と主張したらどうでしょうか?

たとえ、電話で運行の可否を受けたとしても勤務は勤務です。

しかも、会社は、整備管理者の押印を認めたうえで、1年間、記録保存しています。たとえ、元整備管理者の嘘だとしても証拠がある以上、否定するのは難しいです。

昨今、弁護士は残業代未払いで目を光らせていて、運送会社をターゲットにしている節があります。

だからこそ、私は運送会社に訪問すると「リスクを考えた場合、整備管理者の補助者を絶対に選任すべき!」と必ず言っているくらいです。

4.整備管理者補助者の教育に努める

整備管理者には、2年に1度、整備管理者定期研修を受講する義務がありますよね?けれど、補助者には、そのような義務研修はありません。だから、「整備管理者が学んだことを補助者にも伝える努力はしてね。」という決まりがあります。

では、どのようなときに補助者に対して指導教育をしなければいけないのでしょうか?

① 補助者に選任したとき

整備管理者補助者に選任された人には、整備管理規程整備管理者選任前研修の内容(整備管理者の資格要件を満たしている補助者には必要なし)を指導教育に努める必要があります。

② 整備管理者が整備管理者定期研修を受講した選任したとき

整備管理者が2年度に1回受講しなければいけない整備管理者定期研修を受講したとき、その研修内容を共有する意味で、整備管理者選任後研修の内容を指導教育に努める必要があります。

ただし、他営業所で整備管理者に選任されている人が当該事業所で補助者になっている場合、整備管理者研修を受講しているので、その人は対象外になります。

③ 整備管理規程が改正されたとき

最近は、整備管理規程は改正されていませんが、もしも整備管理規程が改正されたら、その内容を補助者に指導教育することになります。

④ その他

その他、行政から提供された情報等があれば、必要に応じてその内容を指導教育に努める必要があります。

このようにしてみると、意外と伝えなければいけない内容は多いですね^^;

教育記録保存の義務はないが、残すのが無難

社内で研修したことについて、記録保存しなければいけない等の法律はありません。

なので、記録がなくても即処分になることはありませんが、社内で行った研修内容について、何かしらの記録を残すことは望ましいです。

仮に、記録保存がない場合は、事故の状況によっては、監査のとき、根掘り葉掘り、ヒアリングが行わられるからです。

5.整備管理者補助者との連携は蜜に!

整備管理者は、補助者に日常点検の運行の可否等、職務を代行してもらったら、その実施状況などについて報告を求めることになっています。やはり、整備管理者と補助者の連携は蜜にすることが重要なんですね。

補助者との連携等
1 整備管理者は、職務の適切な実施のため補助者と密接に連携をとるものとする。
2 整備管理者は、自らが営業所に不在のときに補助者を通じて職務を実施する場合には、その職務を実施するために必要な情報をあらかじめ補助者に伝達しておくものとする。
3 前項の場合において、整備管理者は、補助者に対し職務の実施結果について報告を求め、その職務内容の正確な把握に努めるとともに、必要に応じてその情報を記録・保存するものとする。

6.組織体制図を記載または掲示する

仮に、整備管理者補助者を選任したら、その組織体制について、整備管理規程に添付したり、社内に掲示しておかなければいけないことになっています。

これから、補助者を選任しようとする人は気をつけてくださいね。

4 整備管理者は、前項により補助者が選任された場合には、遅滞なく、その氏名等、所属及び補助する職務の範囲等について、別紙に記載するものとする。これは、補助者の変更又は解任があった場合も同様である。
5 代表者は、整備管理者、補助者その他の車両管理を行う者の氏名、連絡先等を社内の見やすいところに掲示して従業員全員に周知徹底するものとする。

まとめ!

たとえば、車両が24時間稼働している。365日稼働している場合、整備管理者補助者が不在だと、記録上、整備管理者がずっと勤務していると判断される可能性があります。

労働時間については労基署も厳しいですし、整備管理者が不在なのに、運行の可否の決定の印鑑が押されていたら、帳票類偽造と判断されたり、日常点検の運行の可否が行われていないと判断されることにも繋がります。

整備管理者の出勤簿と照らし合わせればすぐにバレるので、整備管理者補助者を選任しておいたほうがいいですよ。
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